近年、携帯電話やスマートフォンの普及により、固定電話を利用する人が減少傾向にあるようです。しかし、一定数の人は現在も固定電話を利用しています。
携帯電話やスマートフォンの場合、引越しの手続きは『住所変更手続き』のみですが、電話の引っ越しの場合はそうはいきません。そこで今回は、電話の引越し手続きについて詳しくご紹介していくことにします。
尚、今回取り上げるのは、NTTの固定電話回線のみとなるため、NTT以外の電話回線を利用している方は、各企業のホームページにて手続き内容を確認してください。とはいえ、基本的な手続きの流れは、NTTと大きく異なることはありません。
そもそも、引っ越しで電話の手続きを行う際は、いつ申込みをすればよいのでしょうか。NTTの固定電話のみ利用している場合、約2週間前までに手続きを行うことが推奨されています。
なぜなら、訪問工事が必要となるケースがあるからです。そのため、どんなに遅くとも、引越しの1週間前までには必ず手続きを済ませるようにしましょう。
尚、フレッツ光、フレッツ・ADSLなどのインターネットサービスを併用している場合は、電話の転居のみの手続きよりも更に時間がかかります。だいたい3週間前までには電話とインターネットの移転手続きを済ませておきましょう。
引越に伴う電話の移転手続きのタイミングが分かったところで、次に手続きの方法と手順についてご紹介していきます。
以下にまとめましたので、参考にしてください。
・NTT東日本、NTT西日本のホームページから手続きを行う
・『116』に電話をする
※営業時間:午前9時から午後5時まで 土日・祝日営業(年末年始は除く)
営業時間はその都度変更となる可能性があるため、事前に確認してください。
上に2つのうち、いずれかの方法で手続きを行います。尚、携帯電話・PHS・NTT以外の固定電話から問い合わせる場合、以下の番号となります。
NTT東日本:0120-116-000
NTT西日本:0800-2000116
※営業時間:午前9時から午後5時まで 土日・祝日営業(年末年始は除く)
営業時間はその都度変更となる可能性があるため、事前に確認してください。
・契約者の氏名
・移転工事の希望日
・旧居の住所と新居の住所
・現在利用している電話番号
・請求書の送付先住所と電話の設置場所住所が異なる場合は、請求書送付先の住所
①移転手続きの連絡をします。その際、工事日の予約を行います。(WEBか電話)
②工事内容によっては、NTTより折り返し連絡があります。
③工事日が決定します。
④NTTよりお知らせが届きます。(通常工事日前に届きます)
⑤引越しをします。
⑥工事を行い利用開始となります。
旧居の住所地で行う、電話回線の引っ越し手続きですが、特別な手続きはありません。ただ単に、NTTへ移転手続きの連絡を入れるだけとなります。前項でも触れた通り、NTTへ直接連絡をするか、WEBから手続きを行いましょう。
おすすめなのは、WEBからの手続きです。何か内容に問題があれば、必ずNTTから折り返しの連絡があるため、心配することはありません。
また、繁忙期などの混雑する時期に重なると、電話がなかなか繋がらず手続きが進まないことがあります。
多忙な方ほど、WEBから移転手続きを行った方が便利です。
新居で行う電話回線手続きといっても、こちらも特に難しいことはありません。パターンとしては2つ考えられます。1つは、工事の立ち合いが必要なケース。もう1つは工事の立ち合いが不要なケースです。
まず、立ち合いが必要なケースからみていくことにしましょう。宅内にあるモジュラージャックのところまで、電話回線が敷設されていない場合や、配管内に電話線が引かれていない場合は、作業員による工事が必要となるため、必ず立ち合うことになります。
工事日は、引越しによる電話回線の移転手続きを行った後、事前にNTTより告知されるため安心です。尚、工事は30分から1時間30分程度で完了するため、そこまで時間を取られるようなことはありません。
工事終了後、最後にモジュラージャックまでの試験を実施して、問題がなければ工事は完了します。電話機を用意しておくと、その場で受発信テストが行えるため便利です。
一方、立ち合いが不要なケースですが、済ませておく手続きといっても、前もって工事の時間帯を『午前』、『午後』で選択しておくだけです。指定した時間帯内で、NTTの基地局内にて工事を行います。宅内での作業は一切ありません。
万が一、電話工事後に故障等があった場合は、『113』へ連絡して相談してください。携帯電話・PHS・NTT以外の固定電話から発信する場合は、『0120-444-113』です。24時間年中無休で受け付けていますが、故障修理の対応時間は9時から17時までとなっています。
ちなみに、旧居で使用していた電話番号宛てにかかってきた電話に対して、新しい電話番号を3ヵ月間アナウンスをしてくれる無料サービスがあります。
移転手続きの際に申告するだけですので、希望する場合は忘れずに手続きをしておきましょう。
ntt電話の引越手続きを行う際、注意したいことがいくつかあります。今回は、特に注意したい3つのことについて取り上げていくことにしましょう。
移転工事は、すべて予約制です。そのため、早めに連絡をしておかないと、入居後しばらく電話を使うことが出来ないケースがあります。特に繁忙期は、希望日に予約が取れないことがあるため注意が必要です。
移転手続きの場合、電話を取り外してから1ヶ月以内に取り付け工事を行わなければなりません。万が一、連絡が取れないまま1ヶ月以上が経過し、そのまま取り付け工事が出来なかった場合は、利用休止扱いとなります。
旧居と新居でNTTの収容局が異なる場合、電話番号は変更となります。同一市区町村内の引越しであっても、基地局が変更となる場合、電話番号は変わるのです。
『116』へ問い合わせると、電話番号が変わるかどうか確認できるため、事前に問い合わせをして確認しておくことをお勧めします。
携帯電話から問い合わせる場合は、『0120-116-000(NTT東日本)』、『0800-2000116(NTT西日本)』にて確認してください。
電話の移転に伴い発生する料金ですが、NTT東日本・西日本共に2,000円から10,000円(税別)程度となります。電話設備の状況などによって、金額に変動があるようです。
一般的に、NTT局社内のみの工事の場合は2,000円(税別)程度。宅内訪問による工事の場合は、10,000円(税別)程度となります。ちなみに、工事費用は電話料金との合算請求となるため、当日支払わなければならないものではありません。
また、電話の引越し料金は上記の金額のみです。別途費用が発生する場合は、事前に告知されるため心配いりません。
引越し後、電話料金の支払い方法に悩む方が多いようです。しかし、難しく考える必要はありません。
電話料金の支払い方法は、『口座振替』、『クレジットカード』、『請求書(払い込み票)』しかないため、それぞれの対処法さえ抑えておけば問題ないからです。
ちなみに、電話を引越した後の料金支払い方法に関しては、以下通りとなります。参考にしてください。
支払い方法 | 概要 |
---|---|
講座振替 | 同エリア内(NTT東日本エリア⇒NTT東日本エリア、NTT西日本エリア⇒NTT西日本エリア)での移転の場合、口座振替を継続することができます。移転手続き時に申告してください。 |
クレジットカード | 『口座振替』の場合と同様、同エリア内での移転の場合、クレジットカード払いを継続することができます。移転手続き時に申告してください。 |
請求書(払込票) | 支払い期限の10日前までに、請求書と利用料金内訳書が郵送されます。尚、移転工事が完了した後も、1回から2回程度以前の電話番号で請求書が発行されることがあるようです。 |
※NTT東日本エリアからNTT西日本エリアへの引越しのように、エリアが変更となる場合、他社の電話サービスを利用する場合、他社サービスからNTT東日本・NTT西日本へ切り替える場合、口座振替・クレジットカード払いの申込手続きが改めて必要となります。
引越で電話番号が変更になるケースは、大きく分けると2パターンに分かれます。それぞれのパターンについて詳しく見ていくことにしましょう。
引越しに伴い、NTTが定めている収容局が変更となる場合、電話番号は変更されます。事前に問い合わせて引越先の情報を伝えると、電話番号が変更となるか確認が可能です。
たとえば、NTT東日本エリアからNTT西日本エリアへ引越しをする場合、またはその逆の場合、NTT東日本・西日本から他社の電話回線へ切り替える場合は、電話番号が変更となります。
最近は、ナンバーポータビリティーを利用して、電話番号を継続使用できるケースが増えてきましたが、すべての方が該当するわけではありません。詳細は、事前に問い合わせて確認しましょう。
尚、電話番号の変更に関する問い合わせ先は、NTT東日本・西日本共に『116』宛てとなります。携帯電話からの発信となる場合は、『0120-116-000(NTT東日本)』、『0800-2000116(NTT西日本)』にて確認してください。
引越先でも旧居と同じNTTの基地局となる場合は、同じ電話番号を利用することが可能です。引越の際に電話番号を変更しないつもりであっても、基地局が異なればおのずと新しい電話番号へ変わります。
通常は、『現在使われていない』といったアナウンスが流れます。移行手続きの際、3ヵ月間の無料転送サービスに申込んでおくと、期間内は転送して貰うことが可能です。
電話番号の変更を伴う移転の場合、7日以内であれば移転元と移転先の両方で電話を利用することができます。また、電話番号が変更となる際は、移転元で電話を取り外した日から1ヶ月以内に移転先で取り付け工事を行わなければなりません。
尚、通常の手続きでは、移転先の開通日と移転元の終了日は同日となります。