引越しの際、衣装ケースの中身をダンボールへ移した方が良いのか。それとも、衣装ケースの中身はそのままの状態で、新居へ運んでもらうことは出来るのか。
衣装ケースの荷造りのときに、悩んでしまうケースが多いようです。下の図をご覧ください。
この図は、一人あたりの衣装ケース平均保有数を表したものです。一番多いのは0から4個。次いで、5個から10個です。この図からも分かる通り、一人あたり複数の衣装ケースを保有している可能性が高いことが分かります。
衣装ケースのサイズにもよりますが、荷造りの際に、4個程度の衣装ケースの中身を、すべてダンボールへ移す作業は手間も時間も掛かるものです。
できれば、衣装ケースの中身は出さずに、そのまま梱包して運搬することが出来れば、荷造りが少しは楽になるはずです。実際のところ、中身は入れたままでも良いのでしょうか。
ここ最近の傾向としては、どのような引っ越し業者であっても、衣装ケースの中身は入れたままで良いケースが増えてきています。
つまり、多少の荷物整理は必要となるものの、中身は入れたままで運んでもらえる可能性が高いということです。
ただし、あくまでも衣類などの軽い荷物だけとなっており、重量がある荷物が入っている場合は、重たい荷物だけを取り出して別途ダンボールへ移すようにいわれます。
移さずにそのままにしておくと、衣装ケースを置いていかれるケースもあるようです。そのため、見積もりの時点で、衣装ケースの中身はそのままで良いのか、営業担当者へ確認をしておきましょう。
引っ越しの荷造りのときに、衣装ケースへ入れたままでも良い荷物とは、どのような荷物なのでしょうか。大きく分けると、以下の3点となります。
それぞれ、詳しくみていくことにしましょう。
そもそも、衣装ケースは、衣類や布製品を保管するための専用ケースです。普段着、コート、タオル、下着類であれば、そのままの状態で運んでもらうことが可能です。
引越し業者によっては、衣類や布製品以外の荷物を入れていると、運搬して貰えないことがあるため注意したいものです。
引っ越しで衣装ケースを梱包する際、鞄、靴、帽子類であれば、中身が入った状態で運んでもらえることがあります。ただし、帽子は型崩れすることもあるため、余裕を持って衣装ケースに詰めたいものです。
それから、靴に関しては、そのままの状態で衣装ケースの中に詰めていっても問題ありません。もしも、購入時の箱を保管しているのであれば、箱に入れてから衣装ケースの中へ詰めることをお勧めします。
搬入搬出中や運搬中に壊れないおもちゃであれば、衣装ケースの中に入れたままの状態で運んでもらうことができます。
たとえば、ぬいぐるみ、塩化ビニル製のおもちゃなどは、多少の衝撃を加えても破損することはほぼありません。プラスチック製のおもちゃは、壊れてしまう恐れがあるため、丁寧に梱包した方が安心です。
引っ越しで、衣装ケースのまま運んでもらえる荷物が分かったところで、次に衣装ケースの中に入れては駄目な荷物について見ていくことにします。結論からいいますと、壊れる可能性がある荷物は、入れることができません。
それから、運搬中に衣装ケースを傷つける恐れがある荷物も避けた方が無難です。大きく分けると、以下の5点となります。
たとえば、シャンプーやボディーソープ、化粧品類は、運搬中に中身がこぼれてくる恐れがあるため、衣装ケースの中に入れることができません。
他の荷物に紛れさせて、こっそりと入れておく人がいますが、中身がこぼれてしまうと片付けが大変です。
CD、DVDなどのプラスチック製品も、運搬中に壊れてしまう可能性があります。ただし、プラスチック製品の中でも、弾力性のあるコップような荷物であれば、衣装ケースの中で破損することはありません。
引っ越しで、衣装ケースの中にそのまま食器や包丁などの台所用品を入れてしまうこと、高い確率で破損します。また、食器をまとめて入れると、それなりの重さとなるため、搬入や搬出の際に大変です。
それだけではなく、包丁などの危険物は、衣装ケースを傷つけたり、他の荷物を痛める原因にもなるため、必ずダンボールに入れて梱包することをお勧めします。
書籍や雑誌類を入れたまま運んで貰えるかどうかは、引っ越し業者によって異なります。なぜなら、それなりの重量となる可能性が高いからです。荷物が重たくなると、運搬する際も大変になりますし、衣装ケースが破損する原因にもなります。
また、古い衣装ケースを使用している場合は、運搬中に破損する可能性がより高まるためお勧めできません。
衣装ケースを壊したくないのであれば、面倒臭がらずにダンボールへ移すことをお勧めします。
ドライヤーや小型の加湿器など、小型電化製品を衣装ケースに入れる際、緩衝材を入れずにそのまま詰め込むことは危険です。運搬中の振動で、壊れてしまう可能性があります。
そのため、小さなダンボールの中に入れて、梱包材や緩衝材を使いながらしっかりと梱包しましょう。
「引っ越しの際、衣装ケースの中身はそのままで良い」と引っ越し業者に言われたものの、本当にそのままで良いのか気になってしまうものです。
実際のところ、確かにそのままでも良いのですが、これからご紹介する以下の3点を事前に行っておくと、引っ越し業者の作業員の手間が省けるため、運搬作業がよりスムーズになります。
衣装ケースには、2つのタイプがあります。引き出しが付いたタイプ。それから、蓋をしてストッパーで留めるタイプです。引き出しが付いたタイプの衣装ケースは、運搬中に中身が出てこないように、弱粘性のテープで引き出しを留めておきます。
蓋をしてストッパーで留めるタイプの衣装ケースは、元々ストッパーで留まってはいますが、弱粘性のテープで補強しておいた方が、運搬中に蓋が開く心配がありません。
弱粘性のテープを使用する理由ですが、通常のガムテープを使ってしまうと、剥がした時にテープのべたつきが残るからです。片付けが大変になりますので、必ず弱粘性のテープを使用しましょう。
引っ越し業者へ作業を依頼すると、養生テープを使用するのが一般的です。尚、重ねて使うタイプの衣装ケースの場合は、「何段目の荷物」なのかをテープに記載し、貼っておくことをお勧めします。
衣装ケースに入っている衣類の中でも、使用頻度が低い衣類に関しては、荷造りのタイミングで処分することをお勧めします。新居で改めて不用品を処分することになると、手間も時間も掛るからです。一度しっかりと中身を整理しておけば、新居での片付けが楽になります。
たとえば下着類などを衣装ケースへ収納している場合、梱包資材で包んで外から見えないようにしておきたいものです。衣装ケースによっては、中身が分からないように色が付いていることもありますが、中身は案外透けて見えてしまうものです。
隠したい荷物をビニール袋へ入れ、更にその周りを新聞紙などで包んでおくと、外から見ても何が入っているか見えなくなります。
それでは最後に、衣装ケースを運ぶ前に知っておきたい3つのことについて取り上げていきます。どれも大切なポイントですので、事前に確認しておきたいものです。
経年劣化で衣装ケースが割れてしまうこともありますが、新しい衣装ケースであっても、プラスチック製のものは壊れてしまうことがあります。
また、金属製の衣装ケースは頑丈そうではあるものの、運搬中の凹みや歪みは少なからず起こってしまうものです。
引っ越し業者も、荷物の破損には十分注意をしていますが、それでも割れてしまうことがあるのが現状です。
キャスターが付いている衣装ケースは、キャスターを外した方が無難です。運搬中に破損するケースが非常に多いため、引っ越し業者が運搬する際は、必ずといって良いほどキャスターを取り外してから運搬します。
キャスターが付いたままの状態だと、重量がキャスターに掛ってしまうことから、破損事故に繋がりやすいのです。
また、キャスターを取り外した後は、部品を袋に入れるなどして衣装ケースの中に入れてしまうか、別途分かりやすい場所へ保管しておくことをお勧めします。
衣装ケースが破損した場合、補償範囲になるかどうかは引っ越し業者によって様々です。ほとんどの場合、補償範囲となりますが、入れてはいけない荷物が入っていたときは、補償されない可能性が高くなります。
見積もりの際に確認し、壊れる可能性が高いと判断した際は、ダンボールへ移しておきたいものです。もしくは、破損することを覚悟した上で運搬して貰うしかありません。もしくは、衣装ケースの買い替えを検討するのも一つの方法です。
以上が、衣装ケースを運ぶ前に知っておきたい3つのことでした。尚、新居のクローゼットや物入れのサイズを事前に測っておかないと、せっかく無事に運搬しても衣装ケースが収まらないことがあります。
予め収納スペースを確保することも、忘れないようにしたいものです。もしも収納スペースを確保することができないのであれば、衣装ケースの処分を考えなければなりません。
地方自治体の大型ゴミで出す場合は、1個200円から300円程度で処分できます。
引っ越し業者に処分して貰うことを希望するのであれば、見積もりの際に金額を確認しておきたいものです。場合によっては、無料で対応して貰えることもあります。