引越し料金・費用の相場がわかる 得して安心できる業者の選び方

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引越しでエレベーターがないマンションは料金が高くなる?3階・4階・5階で費用は違う?

引越しの際、エレベーターがないマンションは、引越しの費用が高くなるケースがあります。ただし、必ず高くなると言い切ることはできません。そこで今回は、引越し時のエレベーター有無による費用の違いについて取り挙げていくことにします。

また、3階、4階、5階といった具合に、物件の階数によって、どの程度費用に違いが表れるのか。エレベーター無しの引越し費用を安くする方法。

それから、エレベーターに収まらない荷物は、どのように運搬するのかなど、その他の関連情報についても解説していくことにしましょう。

物件階数・エレベーター有無で引越し料金は違う?

冒頭でも触れたとおり、結論からいいますと、アパートやマンション引越しはエレベーターの有無で引越し料金が異なってきます。多くの引越し業者では、『3階以上でエレベーターがない』場合に追加料金が発生するようです。

なぜ、エレベーターの有無で引越し料金が異なってくるのでしょうか。これには、引越し料金の算定方法が深く関係しています。順を追ってみていくことにしましょう。

まず、引越し料金は『トラックのサイズ』、『移動距離』、『作業時間』、『作業員人数』、『オプションサービスの有無』、『引越し時期・日時』によってほぼ決まります。

物件の階数による料金変動に直接関係してくるのは、『移動距離』、『作業時間』、『作業員人数』の箇所です。

『距離制』、『作業時間制』どちらの方法で料金が算定されるかは、引越先までの移動距離で決まります。『引越先までの距離が100kmを超える場合は距離制』。『引越先までの距離が100km未満の場合は時間制』で計算されます。

尚、『時間制』は更に『4時間制』、『8時間制』の2パターンに分かれており、荷物量などを参考にしながら営業担当者が最終的に決定する仕組みです。

ちなみに、建物の階数が上がると、おのずと家財道具を運ぶ為の作業時間は長くなります。また、人の手のみで階段を使って荷物を運搬すると、破損事故が起こりやすい傾向にあるものです。

引越し業者は、1日にできるだけ多くの現場をこなして利益を確保するか、1つの現場辺りの料金を上げて利益を確保したいというのが本音だったりします。

つまるところ、以下のような理由から、追加料金が発生するケースが多いのです。詳細についてまとめましたので参考にしてください。

ケース1:作業時間が通常引越しよりも長い

階段を使って荷物を持ち運ぶ場合、エレベーターを使って持ち運ぶよりも時間がかかります。また、階数が増えると荷物を引き渡す中継地点が必要となるものです。

中継地点を介して荷物を持ち運ぶ分、おのずと作業時間が増えることから追加料金が発生します。

ケース2:運送業者貨物賠償責任保険が高くなる

引越し業者が加入している『運送業者貨物賠償責任保険』の内容にもよりますが、エレベーターなしの物件引越しは、荷物の破損事故、建物共用部の損壊事故が多い傾向にあります。

そのため、エレベーターなしの物件引越しは、通常の引越しよりも保険料が高く設定されているのです。高くなった保険料を補うために、おのずと追加料金が発生してしまうということになります。

ケース3:通常の引越しよりも作業員人数が必要となる

階段引越しは、ある程度の作業員人数が必要となります。たとえば、3階のアパートの引越しだったとしましょう。

玄関から建物の出入り口まで荷物を運搬する作業員が1~2名。建物の出入り口からトラックまで運搬する作業員が1名。室内で作業する作業員が2名。合計4名から5名の作業員が必須となるのです。

エレベーターありの引越しであれば、作業員3名から4名で十分対応することができます。なぜなら、台車を使って荷物を運ぶことができるため、かなり作業時間を短縮することが可能だからです。

エレベーター無しで追加料金が発生する状況と費用内訳

エレベーター無しで追加料金が発生する状況と、費用内訳について見ていくことにしましょう。引越しでエレベーターなしの場合、追加料金が発生する代表的な状況は以下のとおりです。

1)作業の難易度が高く引越し完了までに時間を要する

階段のみの物件の場合、階段の幅、階段の構造、踊り場の広さによって更に追加料金が発生するケースがあります。ようするに、スムーズに荷物を搬出入することができないことがあるということです。

その場合、作業の難易度によって、更に追加料金が発生します。

また、作業の難易度が高くなると、どうしても引越し時間は長くなるものです。それだけではなく、作業員の拘束時間が長引くと、他の現場に作業員を派遣することができません。

つまり、利益の機会損失分という意味合いも兼ねて、その分の費用が追加で請求されます。

2)作業員人数が必要となる

前項でも触れたとおり、エレベーター無しの場合は人出が必要です。そのため、階数分と作業員人件費分の料金が追加されます。

3)保険料が高くなる

こちらも前項で触れましたが、引越し業者が加入している『運送業者貨物賠償責任保険』によって、保険料や適用条件は異なります。多くの場合、階数が上がるごとに保険料が割増となるケースがほとんどです。

そのため、割増分の保険料を補うために追加料金が発生します。

追加料金の費用内訳

追加料金の費用内訳としては、主に以下の5つのパターンが想定されます。ひとつずつ確認していきましょう。

階数ごとに設けられている追加料金

各引越し業者で料金設定は異なります。公式ホームページ上で案内されていないケースが多いため、正式な料金は引越し業者へ問い合わせて確認してください。全国的な相場としては、1階上がるごとに1,000円~2,000円前後の幅で金額が高くなります。

作業員人数に関連する追加料金

引越し時期や引越し業者によって若干前後しますが、作業員1名あたり1万円前後の費用がかかります。

作業時間に関連する追加料金

引越し先までの距離が100km未満の場合、『4時間制』、『8時間制』の料金が適用されます。また、8時間を超えた場合、1時間追加ごとに料金が加算される仕組みです。

階段のみの物件で作業時間が通常よりも長く掛る場合、想定される作業時間に合わせて追加料金が発生します。

たとえば、1tトラック、2tトラックショートの場合、以下の表の通りとなります。引越し料金は、下限金額、上限金額の10%の幅で引越し業者が自由に設定しているのが現状です。以下の表は、参考程度に留めておいてください。

単位:円 1tトラックまで 2tトラックまで
下限 上限 下限 上限
時間割 4時間制 12,300 18,460 13,500 20,330
8時間制 20,500 30,740 22,750 34,130
8時間超え
1時間ます毎に発生
2,070 3,110 2,240 3,360

荷物運搬に関連する追加料金

エレベーターなしの物件で、更に階段から荷物の搬出入を行うことができない場合、『手吊り』、『電動リフト』、『クレーン』を使って搬出入します。ヤマトホームコンビニエンスの『大型家具・家電配送(らくらく家財宅急便)』ページ内で案内されていた料金は以下の通りです。

引越し業者によって、若干費用は前後します。目安として参考にしてください。

作業内容 料金
家具吊り上げ/吊り下げ
10,000円(税抜)
クレーン吊り上げ
別途相談

※3階以上の吊り上げ、吊り下げはクレーン対応となります。また、家電の吊り上げ、吊り下げもクレーン対応のみです。

引越し業者『ムービングエス』の場合は、以下の通りでした。

作業内容 料金(税抜)
手吊り作業
18,000円~
2tユニック(~3点まで、2Fまで)
20,000円~
2tユニック(3F以上・4点目以降)
各+5,000円
2tユニック(1点、2F設置込み)
その他別途見積もり
22,000円~

保険料に関連する追加料金

階段引越しになることで、どのくらい保険料が高くなるのかは不明です。保険会社のホ―ムページ上で、そこまで詳しく案内されていませんでした。

引越し業者が加入している保険会社へ確認するか、引越し業者へ直接確認することをお勧めします。

エレベーター無しでも追加料金が発生しない状況とは?

エレベーター無しでも追加料金が発生しない状況としては、以下の3つが想定されます。順番に見ていくことにしましょう。

ケースその1:1階や2階の引越し

引越し元、引越先共に1階、2階への引越しは、エレベーターがない物件であっても追加料金が発生しないケースが目立ちます。

ただし、階段や踊り場などの共用部スペースが狭かったり、窓から搬出入する必要があるサイズが大きな家具・家電がある場合は、別途料金が発生します。

ケースその2:引越しプランの料金に含まれている

引越しパックプランなどを利用する場合、追加料金が発生しないケースがあります。ただし、クレーンなどの特殊な技術が必要となる際は、別途追加料金が発生するケースもあるようです。見積り時点で、必ず営業担当者へ確認しておくようにしましょう。

ケースその3:1階が車庫になっている

3階建の物件で、1階部分が車庫となっている場合、追加料金が発生しないケースがあります。引越し業者の判断となりますが、引越し元・引越先の物件が特殊な構造となっている場合は、追加料金が発生しないように見積もり時点で交渉してみましょう。

物件の階数と料金の変動

大体の目安料金を把握するために、この項では『3階、4階、5階エレベーターなし』での割増料金をシミュレーションしてみましょう。以下の表は、『3階以上の物件で1階上がるごとに1,000円割増となる』ことを想定して作成しました。

※以下の表は、『引越し元の階数』、『引越先の階数』を逆にした場合でも同じ結果となります。

引越しエレベーターなし3階のケース

引越し元の階数 引越し先の階数 追加料金
1階
3階
2,000円
2階
3階
2,000円
3階
3階
4,000円
4階
3階
5,000円
5階
3階
6,000円

※たとえば3階まで上がる場合、上る階段は2階分となるため追加料金は2,000円です。

引越しエレベーターなし4階のケース

引越し元の階数 引越し先の階数 追加料金
1階
4階
3,000円
2階
4階
3,000円
3階
4階
5,000円
4階
4階
6,000円
5階
4階
7,000円

引越しエレベーターなし5階のケース

引越し元の階数 引越し先の階数 追加料金
1階
5階
4,000円
2階
5階
4,000円
3階
5階
6,000円
4階
5階
7,000円
5階
5階
8,000円

エレベーター無しでも安く済む!引越し費用を抑えるコツ

引越しの際、エレベーターなしだった場合でも、料金を抑えることは十分に可能です。階数が上がることで発生する料金を、割引してもらうことは困難なものですが、その他の箇所で費用を抑えれば良いのです。方法としては、以下の2つの方法があります。

費用を抑えるコツその1:トータルの引越し費用を抑える

冒頭でも触れた通り、引越し料金は『トラックのサイズ』、『移動距離』、『作業時間』、『作業員人数』、『オプションサービスの有無』、『引越し時期・日時』によってほぼ決まります。

トータルの引越し費用を抑えることができれば、階数分の追加料金の影響をあまり受けずに済むものです。具体的には、『トラックのサイズ』と『作業時間』に注目しましょう。

トラックのサイズがワンサイズ下がれば、引っ越し費用はおのずと安くなります。また、作業時間を短くするためには、『荷物量を減らすこと』、『当日すぐに荷物を搬出できるようにまとめておくこと』、『引越し作業員へ依頼する作業量を減らすこと』がポイントです。

費用を抑えるコツその2:相見積もりを取る

1つ目のコツを実践した上で、更に費用を抑えるためには、『相見積もり』が欠かせません。最低でも3社から4社の引越し業者へ見積もりを依頼して、サービスの質や費用を比較しましょう。

そうすることで、より引っ越し費用を抑えることができるはずです。繰り返しますが、トータルの引っ越し費用が安くなれば、階数分の追加料金が掛ったとしても、引っ越し費用が高いと感じることはなくなります。

エレベーターは養生するものなの?

引越しの際、エレベーターは養生するものなのでしょうか。結論からいいますと、ケースバイケースであるため、必ず養生が必要となるとはいえません。

たとえば、高級な物件への引越しや、アパートやマンションの規則上、養生が必須となっている場合は、必ずエレベーター内や周辺を養生することになります。

しかし、守らなければならない規則が特にない場合は、『養生をしないケースの方が多い』ようです。

格安の引越し業者の場合、養生を依頼すると別途費用が発生することもあります。ちなみに、大手の引越し業者の場合は、エレベーターを含む共用スペースへの養生が料金に含まれているものです。

利用する引越しプランによっては、養生が含まれていないケースもありますが、申し出ることなく養生をして貰うことができるはずです。

のちにアパートやマンションから苦情が寄せられたり、家財道具が損傷するリスクを考えると、エレベーターの養生はお願いした方が安心できます。

尚、補足ですが、引越し日の1週間から2週間前あたりに、新居の物件を管理している不動産会社へ連絡をして、『引越しでエレベーターを利用する』という張り紙を掲示して貰うとより親切です。

引越し当日は一定時間内エレベーターを占拠するため、他の住人からクレームが発生しやすくなります。そのようなトラブルを防ぐためにも、出来る限り事前に準備をしておくことをお勧めします。

エレベーターに荷物が収まらない場合どうなるの?

引越しの際、エレベーターに入らない荷物があった場合、どうなるのでしょうか。まず、最初に取り組みたいことは、『新居でも必ず必要となる荷物なのか再確認する』ことです。

新居であまり使う予定が無い荷物は、思い切って処分することをお勧めします。その上で、やはり必要だと判断したのであれば、分解できるものは分解してしまいましょう。

引越し作業員に分解して貰うこともできますが、別途料金が発生する可能性があります。とはいえ、もしも自分で分解することが困難な場合は、無理をせず作業員へ依頼した方が安心です。

分解が必要かどうか確認したいときは、引越しの前にエレベーターの中が狭いかどうか確認し、できればエレベーター内・扉の幅・高さのサイズも計測しておきましょう。

計測結果を営業担当者に伝えて、分解が必要だと判断された場合に限り分解することをお勧めします。

ただし、荷物を分解しても、エレベーターで運搬できそうにない場合は、クレーン、電動リフト、手吊りで搬出入することを検討しましょう。見積もり時点で営業担当者と相談しながら、最終的にどうするのかを決めるのです。

荷物の状況や、作業を依頼する引越し業者によって料金は異なりますが、大体2万円から3万円程度の費用が掛ります。

まとめ

今回は、引越しでエレベーターがないマンション・アパートの引越し費用について解説しました。階段での引越しで、費用がかさんでしまうことは致し方ないことではあります。

しかし、対処方法さえ抑えておけば、階数分の追加料金が発生した場合でも、トータルの引っ越し費用を抑えることは十分に可能です。

意図的に、エレベーターがある物件へ引越しをするに越したことはありませんが、万が一階段のみの物件へ引越しをすることになったとしても、今回ご紹介した情報を役立てながら引っ越し費用を抑えてみましょう。


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